2020.12.31
ブログ
Yahoo! JAPAN知的財産権保護プログラム
こんにちは。弁理士の瀬戸麻希です。
今回は、Yahoo!Japan知的財産権保護プログラムについてご紹介したいと思います。
Yahoo!ショッピングに出店していたり、ヤフオク!で商品を販売したりして、人気商品がでてきたところで商標の相乗りをされるという話はよくあります。
そんなとき、Yahoo!ショッピングやヤフオク!では知的財産権を保護してくれないのか?
ということですが、Yahoo!には、Yahoo! JAPAN知的財産権保護プログラムという独自の制度があります。
Yahoo! JAPAN知的財産権保護プログラム にはプログラムAとプログラムBがあります。
「どちらのプログラムもヤフオク!やYahoo!ショッピングで権利が侵害された出品物を発見した場合に、権利者からの申告に基づき、Yahoo! JAPANが該当する違反出品物を削除するなどの措置を行う制度」です。
プログラムAの方は、権利侵害があった場合にその都度申告せねばならず、その都度証明書類などを送らなければなりません。
そのため、権利侵害への対処も遅れます。
しかし、「プログラムB」は、事前に登録しておくと、権利が侵害されている出品物を発見した場合に、ウェブフォームで削除依頼の申告を行うことができるため事前登録しておけば、スムーズに削除依頼ができます。
しかし、登録にあたり事前審査が必要になります。
また、育成者権、著作権、パブリシティ権、商標権と保護される対象の権利が限られています。
プログラムBは登録されるハードルが高いですが、対象となる権利を商標権で申請すれば、比較的プログラムBの審査に通りやすくなるかと思われます。
(著作権等は、商標権と違い無方式主義であるため、著作権侵害が起こった場合であっても立証は容易でない)
よってYahoo! JAPAN知的財産権保護プログラムのBを利用する場合は、「商標権」に基づく申請が、最もハードルが低いといえます。
そのような観点からも、Yahoo!でネットビジネスをされている方は商標登録をした方がいいですね。